先日ブログに書いた、ポピュラーボーカルのトレーナーさん宅で、体験レッスンを受けてきました。

なんとなく、ご近所かな?、と想像はしていましたが、本当にご近所でした。

まだ新しい、すごく素敵なマンションの一室。小さい男の子が二人もいらっしゃるとはとても信じられない、きれいなお部屋でした。

そしてご本人も、メールの文面よりもずっと明るく親しみやすい雰囲気で、スタイルも声も美しい、若々しい先生でした(実際お若いのですが)。

なんとなく、世間話やご近所話でつい盛り上がってしまい、レッスンになるのかなー?、と心配になりましたが、そこはプロ。

きちんとメリハリをつけて発声をみてくださいました。

最初はいろんな子音をつけて中音域の声を出してみると。

「いいお声ですね。ただ、低い方が少し弱いですか?」

と。

そうなんです。クラシック発声で歌っていると、どうしても中音域より下がスカスカしてしまうんです。胸の響きをつけなさいと最近になって言われるようになったものの、以前はとにかく中音域以下は捨ててしまえと言われ続けたせいもあるでしょうか。

なのでこの際、と、以前にも疑問に感じたこと、いわゆる裏声のまま降りてくると途中で音量がなくなってしまうので、それを克服するにはどうすればよいのか。本当に地声に切り替えてしまうと音色が変わりすぎるし、押さえつけていると言われがちなので使いづらいことなどを相談してみました。

そうすると、歌う声には基本裏も表もないこと、あるのは振動(響き)だけ。ただ、息を混ぜる量が、ジャンルによって多少違うこと。合唱ではかなり息の多い、人と混ざりやすい声の方がいいし、オペラは少なめに、ロックはほとんど混ぜず、のようなことを言われました。

なるほど、そういう視点があるのか、と。

そんなこんなで、せっかくポピュラー専門のトレーナーさんのところに行ったのだから、クラシック発声ではなく、表の声を出してみましょうということになりました。

いや、久々にこちらの声を聴いてもらいましたよ。

高音は無理なので、中音から下へ半音ずつロングトーンで降りて行きましたが。

下の方もなんとなく気持ち良く出ましたね。いつもなら、押さえつけ過ぎ、みたいに怒られてしまうんですが、それはたぶん、ボリュームを出そうとして押してしまうからでしょうとのこと。確かに、ボリュームのない音域だと高音以上に押してしまうクセがあるようです。

で、この声ならば合唱アルトでも問題なく使えるでしょうとのことでした。いつもここに落としていいものかどうか躊躇していたんですけどね。落とすのとはまた違って、響きを大事にして出せば大丈夫なんだそうです。

その後は姿勢の話。

ついつい肩が前に出て、胸が縮こまってしまうのはいつものこと。胸骨を上に向けて落とさないこと。

下あごを落とそうとし過ぎて喉が詰まってしまうので、口を開けるときはむしろ上あご(上の奥歯)を持ちあげるようにすると良いこと。

足は肩幅程度開き(足の骨は骨盤の横についているので、その真下くらいに)、高い声低い声によって、重心の位置を前後に移動してやると良いこと。

などなど、いろんな視点をいただきました。

ジャンルは違っても、やっぱり基本は一緒なんですね。

先生はとても誉め上手で、気持ち良く体験を終わることができました。

一回きりはちょっと残念なので、回数多くは無理でも、たまに単発で見ていただきたいなー、と思ったレッスンでした。